第3章 瓶ラムネ
[え……俺の名前…?]
[うん…!あ、私は鶴川っていうの!]
(え……やば………これ気持ち悪いやつ…?)
距離感分からず踏み込みすぎたかもしれない
やってしまったかと思ったけど
[俺は……十亀条…]
少し頬を赤らめながら答えてくれる
[素敵な名前だねぇ…!条くんかぁ…]
(条って名前は知ってたけど苗字は知らなかったしな)
[今更だけど条くんって呼んでいい…?]
[う…うん…!]
条くんはパアッと顔を輝かせて嬉しそうに喜んでくれている
(か、可愛い……)
さっきからずっと思っていたけど可愛くて仕方ない
弟がいたらこんな感じなのかなと想像してしまう
調子に乗って
[私のことは好きなように呼んでもらっていいよ〜]
この子なら何でも呼ばれていいやなんて思ってしまっていつの間にかそう言ってしまっていた
[え………っと…]
[じゃあちゃん…??]
(え 名前?)
お姉ちゃんって呼ばれると思ってたけどまさかの呼び方で思わず吹き出してしまう
[ふ……ふふふふ…お姉ちゃんじゃないんだ]
[え…だって好きな呼び方でいいって…]
[ごめんね…ふふふ]
笑ってしまったけど何故かその呼び方にしっくり来ている自分いた
これからも呼ばられるような気がしていたから
なんてそんな事言ったら頭大丈夫かって言われそうだけど
[いいよ…!ちゃんで…]
[ほんと…!ありがとう…!]
[よろしくね…!!条くん]
私は握手をするため手を差し出す
[うん…!]
条くんも手を差し出してくれて握手してくれた
少し私より大きい手で
そこからの私達は時間も忘れていっぱいお話をしていた
[そうなの!ふふ…]
[うん〜それでねぇ]
自分のこととか
条くんのこと
私と条くんが仲良くなった大切な一時だった