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蜜✖️蜜ラバー 〜お嬢様は、溺愛調教中!!〜

第1章 冗談なんかじゃない






「…………」



ゆっくりと浮上してきた意識の中、視界にうつったのは見慣れない天井で。


あ。
でも。



この匂いは好き。



慣れ親しんだ気がする匂いに安堵して。
ぬくぬくの布団へと顔を埋めて目を閉じれば。



ふ。



て。
笑われた気が、した。






「…………かが、や?」


「はい」

目を開けて横を見れば。
ベッドへと腰掛けたままこちらを見下ろす加賀谷の姿が見えて。




「身体、辛くないです?」




優しく目元を綻ばせながら、加賀谷の手のひらが頭へと触れた。







「…………うん」


「?」




不思議そうに見下ろす加賀谷へと視線を向け、しばし無言。






「…………ぇ、っとひとつ質問なんですが」
「うん」
「…………なんかいろいろ記憶、あります?」
「なんの?」





「————いえ、なんでも」






「?」





そうだ。
ここ、加賀谷のマンション。
今日退院したって聞いて、すぐ来たんだっけ。


…………のわりに。



窓から見える景色は真っ暗。




「もうよ…………る…………、っ!?」





無意識に起きあがろうとして、全身筋肉痛みたいな痛み。
と。
腰が鉛みたいに思い。





「…………っ」






一気にいろんな記憶がフラッシュバック、して。





ボンっっ!!






て。




顔から火が吹き出した。
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