第1章 冗談なんかじゃない
「誰が濡れにくいって?」
「…………っ、やめ、加賀谷」
抱き寄せたままに、いつの間にか加賀谷に跨るような形で膝立ちにされて。
割れ目を、加賀谷の指が往復する。
逃げようにも、腰をガッチリとホールドされて座り込むことも許されない。
「かが、や…………っ、足、力はいんな…………っ」
加賀谷の肩へとしがみつくように両手伸ばして。
首を振るけど。
反応を楽しむようにあたしを見上げたまま、加賀谷の指先は執拗に、割れ目を責め立てていく。
「聞こえんだろ」
「や…………っ、だ」
「ただ単にてめぇが下手くそだっただけのくせに、女のせいにすんとか腐ってるとは思うけど」
じ、て。
あたしを見上げる加賀谷の視線に絡み取られる。
「今度はゆっくり、するから。…………指、いれるな」
力全然入らなくて。
いつのまにか加賀谷の首にしがみ付きながら、ただただ喘ぐしか出来ないあたしの耳元でそう、囁いた、直後。
…………入り口を擦るように触れていた指先が。
ゆっくり、と。
はいってくる。
「おかげでお嬢がいまだに処女でいてくれたことには、感謝だな」
「か、がやっ」
「痛い?」
「わ…………っ、かんな、ぃい」
「それなら良かった。慣れるまでこれ以上奥入れねぇから」
そのかわり。
そう付け加えて。
「————ひ…………っ、んんんんッッ!!」
「こっちも一緒に弄ってやるよ」
親指が。
クリクリとすぐその上を、押し潰す。