第1章 冗談なんかじゃない
「んぅうむ、ぅう」
そのまま下着の上から割れ目を往復してる間中唇は解放されることもなくて。
感覚が。
研ぎ澄まされていく。
加賀谷の指先が下着の中、直接、触れた時にはもう。
どこもかしこも、敏感になりすぎてたんだと思う。
電流が走ったみたいに全身が跳ねて、足が伸びた。
「…………お嬢これ」
「んぁ…………?」
「足伸ばしちゃ駄目。変なイキ癖ついたらイキずらくなる」
「い、く…………?」
「もう一回。感覚忘れないうちにイっときますか」
「…………うそ…………っ、嘘嘘嘘っ、も、やだぁ」
さっきと違ってキスはないけど。
その分加賀谷の視線が痛いくらいわかる。
すごく近くで加賀谷の視線感じるし。
さっきから音が…………。
すごくリアルに生々しくて。
それに。
加賀谷の指。
すごく気持ち、くて。
カリカリと引っ掻くように触れる度にガクガクと腰が揺れる。
「やだ…………っ」
見られてることが耐えらんなくて。
両手で顔を隠すけど。
今度は両手とも加賀谷の左手に頭上で縫い止められた。
…………まってこれ。
「や、だ加賀谷…………っ、隠さない。もう隠さないからこんなカッコやだぁ」
まるで拘束されてるみたいで。
恥ずかしさで涙出る。
「指、いれますね」
「嘘…………っ、やだやだやだやだぁ。手、離して加賀谷ぁ」
や。
身動き取れなくて。
手の自由奪われて。
指。
「———っふ、ぁああ………っ」
はい、って…………。
ふ、と…………っ
「や、め…………っ、いた…っ、うごかさな、でぇ…………っ」
首をもげるくらいにブンブン振り回せば。
ピタって。
加賀谷の動きが完全に止まった。