第1章 冗談なんかじゃない
その隙に。
「———!!」
摘み上げた先端へと、加賀谷の舌が触れた。
「や…………っ」
びくん、て。
腰が揺れる。
「待ってかが…………っ、やぁあ…っ」
両手に力を精一杯入れて。
加賀谷の額を押しのけようとしても。
ほんとになんでこんなに力強いの。
全然びくともしない。
右の胸には舌が這い、左では加賀谷の指先が先端をこねるみたいに擦り合わさって。
さっき加賀谷の唾液がついたせいで滑りが良くなったその先端は、悦びを増し、勃ち上がってきたせいでさらなる快感と刺激を連れてくる。
「も、やだ…っから、ぁ」
連動するみたいにお腹の奥が疼いて。
知らずに膝が立ち上がる。
「…………」
無表情のまま、顔を上げた加賀谷に安堵したのも束の間。
今度は深い口付けが降って来て。
息苦しさにジタバタと手足を動かした。
けど。
びくん。
加賀谷の手がスカートの中、太腿へと触れて。
滑るように手は足の間へと伸びていく。
「待って加賀谷そこだめ…………っ」
唇を離して抵抗しようとすれば。
後頭部へと回された加賀谷の右手がしっかりと頭を固定する。
これでもう。
あたしの意思で唇を離すことすら困難になった。
「!!」
加賀谷のおっきな指先が下着の上からその場所へと辿り着き。
ひとなでした、だけで。
くちゅ
下着の上からなのに。
自分でもわかるくらい濡れまくってた。