第8章 吾輩は猫である
アビスさん
「はい言われた奴ね」
「助かる」
じー
「···」
「何か?あぁ、お礼のキャロットタルトを渡そう」
「··野菜」
「学生の基本は体だ。話に聞く限り君は魔力も学も充分なのに寝食に関しては考えてないみたいだな」
ちくちく
「··別に、研究が楽しいから食べたり寝るのを忘れるだけだし」
「だが体を考えるように。味は僕が保証する」
ぱくっ
むぐむぐ
「おいしいね」
(手づかみ食べ)
はぁ
「口についているぞ」
「むぐっ。··✿みたい」
「なんだ君も✿と話すのか」
「話すよ、頭撫でてくれるし、膝枕してくれるし」
「母さんみたいだな」
「母さん?」
「君は··いや、何でもない」