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奥まで愛して —お嬢様✖️溺愛執事—

第1章 お嬢様、誘惑する。




「なんで?って顔してる」


さっきまでの焦った表情が嘘みたいに余裕な顔して。
ハイセがあたしを見下ろしてる。
だって手。
なんで、拘束取れてんの。



「ガムテープで拘束したいならもっとギチギチにしないと駄目だから」



でも。
だって。
さっきまで確かに。
薬、効いて。




「睡眠剤ならもう抜けた」
「え」
「一回目、覚めたらあんなもん次期に効果きれんだよ」


「さすがに早すぎでしょ」


ふい、て。
目をそらせば。
ハイセの逞しい右手に血が滲んでるのが視界に映り込む。



「…………」



痛み、ね。



「そんなに嫌?あたしに主導権握られるの」
「いいようにされるのは好きじゃない」
「いつもいいようにしてるくせに」
「俺はいーの」
「何それ、理不尽」
「なんとでも」
「…………変態、詐欺師、エロエロ大魔神」
「…………」


無表情に。
ハイセの視線が真上から、刺さる。

「終わり?」
「終わり」

「あ、そ」


あたしを跨ぎながら。
ハイセはあたしの髪の毛を1束掬って、口付けた。

「じゃぁ反撃していい?」
「やだ」
「こんなことして後のこと考えなかった?」
「…………考えた」
「ああ、お仕置きして欲しい?」
「…………」
「…………考えてなかったって、顔してる」


じゅ。
て。
わざとらしく効果音付きで。
ハイセの唇が、首筋へと吸い付く。
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