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奥まで愛して —お嬢様✖️溺愛執事—

第1章 お嬢様、誘惑する。




だけど一大決心。
やるって決めた。
決めた、から。
覚悟を決めて口の中へとそれを含んだ。






—————のを、確かに覚えてる。







口の中に一瞬広がった苦味も。
咥えた感触も。



覚えてるのに。





「さすがに。どーゆーつもりか教えて頂けますか」






あれ。






「お嬢様」















『…………既成事実?』
『そうよ』
『イズミにその気がないなら、コウから仕掛ければいい』



ハイセと結婚して2年。
どんなに多忙でも、どんなに眠くて疲れてても。
ハイセはあたしとの時間を作ってくれる。
愛してくれる。
ハイセに不満を持ったことはない。


…………と、言えば嘘になる。



あたしだってさみしいって言いたいし。
もっともっと一緒にいたい。


それに。



そろそろ子供も。




欲しい。



だから。
だから。




『ワイン?』
『貰ったの。ハイセも飲む?』
『じゃあなんかつまみ作るよ』
『うん』



だから。


ワインに、薬盛った。
睡眠導入剤と。
偶然ハイセの書斎で見つけた催淫剤らしき、甘い液体。
変な知り合い多いせいか、時々ハイセは変なものを持ってくる。
これも。
前にハイセに飲まされた甘いジュースとおんなじ甘ったるい匂い、した。
だけど以前あたしが飲んだ液体と同じものを飲んだとき、ハイセは全然余裕で。
あたしだけがおかしくなったから。
今日は睡眠薬を混ぜた。
導入剤だし、効果は長続きしないこともわかってる。
だけど、ハイセの自由を奪うにはたぶん十分に効果を発揮してくれるはず。
ただ手を縛っただけじゃ絶対あっさり解かれて形勢逆されちゃう。
作戦は、うまくいったと思ったのに。
ううん。
うまくいってたんだ。
だって予想どーりハイセ、たぶん眠さで力、全然入ってなかった。



なのになんで。




今。



あたし押し倒されてるの。
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