• テキストサイズ

奥まで愛して —お嬢様✖️溺愛執事—

第2章 完璧執事は高校生











「—————う」







ま、ぶし…………。





「皇」






微睡の中呼び起こされた意識が、カーテンから漏れる眩しい光を認識して。
視界に。



「あ…………」




死ぬほど会いたかった愛しい人が、映り込む。




「…………よかったはいせ」
「?」



寝ぼけた頭が、思わず地雷投下するまであと数秒。
人間、寝起きの思考回路には気をつけた方が絶対いい。
ベッドの枕元に腰を下ろして。
優しく頭を撫でてくれる掌が気持ち良くて。
先程までみてきた、会っていたハイセとのギャップに思わず頭がバクを起こしたんだ。
きっと。




「あたしは、高校生より今のハイセが好きよ」


「——————は?」




あったかい掌に頭を擦り寄せ、戻れた事実に安堵していれば。
頭を撫でるハイセの掌がピタリと止まった。




「…………乱暴なハイセもたまになら、いい」
「皇?」
「あたし、高校生のハイセに会ってきたの」





「皇」






枕元にいたはずのハイセがベッドを軋ませて。
ハイセの体重が、お腹あたりに感じる。





「あ…………」



微睡の中、気持ちよさに酔いしれてあたしなんて言ったっけ。




冷めた目で見下ろされて初めて、自分の投下した爆弾の重大さに気付いてもそんなのあたりまえ、遅い。
一緒で朝から。
血の気が引いた。




ふい、と視線をそらしたのは。
ほんと無意識。




「皇」
/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp