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文豪ストレイドッグス 短いお話 【R-18】

第10章 可愛い彼の裏の顔 中島敦


太宰さんにはほんとに困る。
ずーっとあの調子でいられると仕事が回らない。

太宰さんが冗談でほっぺにキスなどは昔からなので、慣れている。
しかし、最近敦くんと付き合った。

彼もいるので、太宰さんとのスキンシップや距離感を考えてはいるのだが、太宰さんはお構いなしにくるので余計に困る。

敦くんはいつも困った顔で見てくるが、何も言ってこない。
もちろん信用してくれいるからだとは思うが、少し寂しい気持ちもある。

敦くんが調査を手伝ってほしいとの事だったので、着いていったが終始敦くんは無言だった。

どうしたのかな?とは思ったが、考え事してるのかもしれないと思い声はかけなかった。

目的地は路地裏のようだが、何もない。
少し不安になり、ここであってるのか聞くも無言で近づいてくる。
身体は自然と後ずさる。

背中に壁が着いた瞬間、敦くんの両手が私の顔の横へ。所謂壁ドン。

彼の目を見て分かった、そう怒っている。

敦くんの顔はそのまま近づき、唇が触れ合う。
『「っん。」』

啄むようなキスを繰り返していると、彼に唇を噛まれる。
大人しく口を少し開けるとヌルっと舌が入ってくる。

『っん。くちゅ。っンふ』

唇が解放される。
「太宰さんとあまり仲良くしすぎないでください。」彼からの言葉にやっと気づいたのだ、彼が怒っている理由が。
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