第5章 守るもの 芥川龍之介
目を開けると私の身体は宙吊り状態だ。
芥川くんの左手一本で支えられている。
隣を見ると樋口ちゃんも私と同じ状態だ、ただ意識を失っている。
芥川くんも毒の影響で、異能力を上手く使えていない。
左手の痺れもまだ治ってないはずだ。
このままでは3人とも落ちる。
私は覚悟を決めた。
芥川くんを見上げる。
『芥川くん、今までありがとう。生きて、幸せになるんだよ!さよなら。』
最後に一言だけ伝える。『好きだったよ』
手を離す。
「ー!!」
芥川Said
爆風で飛ばされた。
身体の軽いと樋口は自分よりも飛んでいくのが見える。
2人に手を伸ばし、掴むが2人とも宙吊り状態。
いつもなら自身の能力でどうにでもなるが、毒のせいで上手く使えない。
必死に手に力を入れる。 特に左は痺れている為力が入りにくい。
の声が聞こえる。
目を見ると嫌な予感がした。覚悟をした目。
内容が入ってこない、だが最後の「好きだった」の言葉だけはハッキリ聞こえた。
手が離れる。 「ー!」
「羅生門!!」
---芥川Said fin----
痛みに備える為に目を閉じるが、なかなかこない。
恐る恐る目を開けると羅生門の帯が私の身体を掴んでいた。
そのまま私と樋口ちゃんの体を引き上げてくれた。
すぐさま芥川くんの元へ行く
『芥川く、』突然腕を引かれ抱きしめられた。
「愚か者、勝手に死のうとするな」
『ごめんなさい。ああしないと3人とも危ないと思って、、、。』
『私の代わりならなんとでもなると思って』
「二度とこんな真似するな!」 『ごめんなさい。』
「好いた女も守れないほど、僕は愚かではない。」 『へ?』
え?今なんて?