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文豪ストレイドッグス 短いお話 【R-18】

第38章 本当の気持ち 芥川龍之介


『ッはぁっ、、ンなにっ、、ッ!まさか、、、』

突然呼吸するのが苦しくなり、身体が熱くなった。

さっきまでは何もなかった。

"アレ"を口にするまでは、、、

テーブルの上に置かれてある小さな箱に視線を向けた。

思い浮かぶのはやたらとニタニタとしていたあの人の顔、、、

『ッ、、太宰さんめっ、、、ン』

今日はヴァレンタインデーで沢山の女性から猪口齢糖を貰った様子の太宰さん。

たまたま任務終わりに声をかけられ、彼から渡されたのは猪口齢糖だった。

どうやら沢山ありすぎて処理するのが大変だから食べて欲しいとのこと。

甘いものが大好きな私は喜んで猪口齢糖を受け取り、部屋に戻ってきたタイミングで一粒食べたのだ。

中にまさか"媚薬"が仕込まれていたなんて思いもせずに、、、

猪口齢糖を口にしてからほんの数分で身体は熱くなった。

寝れば落ち着くかもしれないと安易な考えをし、ベッドに横たわったものの全く眠れる気配もない。

とにかく眠るしかない、、、

寝れば良くなる、、、


そう自分に暗示をかけていた矢先だった。

コンコン

『ッ!、、、嘘、、、』

突然のノック、、、声の主は同期の芥川くんだった。

実は私は密かに彼に恋をしている。

周りのみんなは彼を怖がるが、人一倍努力している彼に私は自然と惹かれたのだ。

だけどこの気持ちは伝えるつもりはない。

何故なら彼は恋なんて興味がない人だから、、、

恋人じゃなくても、彼の近くにいれるだけで、、、

それだけでいいのだ。

こんな姿を見られて幻滅されたくない。

だから私は居留守を使ったのだ。

お願い、早く帰って、、、、

私の願いは虚しく、、、、
彼は部屋に入ってきてしまったのだ。

苦しむ私の様子を心配してくれる芥川くん、、、嬉しいと同時に罪悪感も増した。

彼の声を聞くだけで子宮の奥がきゅんとしてしまったからだ。

大丈夫だと伝えたものの、なかなか帰ってくれない芥川くん。

すると当然医務室に行くぞと云い、私に触れた瞬間、、、

『ッひゃン///』

「なっ////」

電流が走ったような感覚が全身に広がったのだ。

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