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文豪ストレイドッグス 短いお話 【R-18】

第34章 猫の恩返し 中原中也


「ッほんとに此処に手掛かりがあんのかよ、、、」

古びた建物に中也の姿はあった。

最近多発している無差別殺人、実は殺されているのはポートマフィアの人間たちなのだ。

下級構成員、将来有望な人材や、比較的地位の高い人間などが被害者だ。

犯人を見つけ出す為に俺と部下の西野は手分けをして手掛かりを探していた。

その一つが此処。

最初の被害者が殺害された現場だ。

「はぁー、こーいうのは太宰の方が早ぇのに、、、どうせ西に出張だっていっても野郎のことだ、サボってるに違げぇねぇ、、。ッ糞!」


もう少し建物内を探索して一度拠点に戻ろう、、、そう思った時だった。


にゃーん、にゃーん

聞き覚えのある鳴き声に俺は反応した。

辺りを見渡せば、小さな白い影が突然目の前に現れたのだ。

ふわふわした真っ白な身体にビー玉のように透き通った不思議な色の瞳、そして首には俺がつけたチョーカー、、、

紛れもなく、だ。

「!!何処行ってたんだ!心配したんだぞ!!」

自然と手はを抱き抱えていた。

腕の中にいるはチロチロと俺の頬を舐めると、突然腕の中から飛び出し、走り出したのだ。

俺は慌てての後を追った。

外に出て、建物から少し遠かった時だった。

ドカン!!!

突然の爆発音が辺りに響き渡ったのだ。


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