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文豪ストレイドッグス 短いお話 【R-18】

第34章 猫の恩返し 中原中也


バァンッ!

『えっ、、、どうして、、、?』

「驚かせてすまないねぇ、君の覚悟を確かめたかったのだよ」

これは空砲だよ!っと云いながら銃を床に落とす太宰さんに私は唖然としていた。

「君の過去を調べさせてもらった。何故君が情報屋として生きる道を選んだのかも、、、残念だけど君の両親を殺したのはポートマフィアではない」

『えっ?、、、じゃあ誰がっ!!!』

「西条だよ、君の異能力を手に入れたかったんだろう。君が西条組の情報屋になってから西条は金回りがすこぶる良くなったそうだよ?ほら、、、」

太宰さんから渡された資料には今までの西条組の金回りのことなどがびっしりと書かれていた。

つまり私は彼奴の手の内で踊らされていただけだったということだ。

あまりのショックに膝から崩れ落ちた。

今まで復讐のためだけに生きてきた。

でもその復讐は嘘だったのだ。


「ちゃん、君に選択肢をあげる。"どれ"を選ぶかは君次第だ」


一つは中也さんには内緒でポートマフィアの下で情報屋として働くこと。今まで通り猫として中也さんのそばにいることが出来る。

二つ目は情報屋から足を洗い、中也さんの前から姿を消し二度と彼と逢わないことだった。



本当は前者を選ぶつもりだった、然し太宰さんの言葉で私は後者を選んだのだ。

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