第33章 出逢いと別れ 中原中也
そろそろ約束の一ヶ月だ。
との別れの時が近づいている。
然し、この一ヶ月間と過ごしてきたのだ。
当たり前だが手放せなくなっていた。
が可愛くて仕方がないのだ。
だから俺はを正式に飼おうと決心した。
それをに提案してみようと思い、任務から急いで戻ってきたのだが、、、、
「?、、、?」
いつもなら俺の机の上で丸くなって眠っているの姿がないのだ。
辺りを探しても見当たらない、、、。
ふと窓に視線が移った。
「はっ!、、まさか、、、!!」
慌てて窓の下を覗き込んだが、の姿はない。
窓を閉めるのを忘れて出て行った自分を責めた。
恐らくは窓から逃げ出したのだろう、、、。
であれば逃げ出さないと思い込んでいたのだ。
もしかしたら賢いのことだ、約束の一ヶ月を覚えていたのかもしんねぇ。
が元気でいてくれればそれでいい。
こんな所よりも外で伸び伸びと過ごす方がいいに決まっている。
そう自分に云い聞かせた。
元気でな、、、、、、、