第33章 出逢いと別れ 中原中也
ガチャッ
ノックもせず中也の執務室へ入ってくる人物は一人しかいない。
「ふふ、やぁちゃん」
中也の机の上で大人しく眠っていたであったが突然の訪問者に慌てて飛び起きると威嚇をした。
「そんなに怒らないでくれたまえ、今日は君に話があるんだ」
太宰の言葉には威嚇するのを止め、じっと太宰の顔を見つめたのであった。
「うーん、やっぱりこれだと話しにくいなぁ。少しだけ失礼するよ」
太宰はに近づき、彼女の頭に触れた。
その瞬間、眩い光がの身体を包み込んだ。
光から現れたのは白髪の美しい少女だった。
「ふふ、想像していた通り美しい人だ」
『いつから?』
「君と出逢った時からさ」
『そう、、、』
「君いくつなんだい?」
『17歳』
「わぉ、私たちと同い年ではないか」
太宰からの質問にたんたんと答えるの表情は無表情だった。
まるでお見合いのような質問に呆れたは本題に入ろうと太宰に云い放てば、太宰の瞳の色は鋭く光った。
「ふふ、クールな女性は私好みだよ。では本題に入ろう。君が西条組の情報屋だね?」
『ええ、そうよ』
西条組とは中也がを扶けた日、解体させた敵対組織だ。
「噂で聞いたことがあってねぇ、西条組には変身を得意とする情報屋がいるとね、、、然しあの日それらしき人物は見当たらなかった。そんな矢先、中也が君を拾ってきた。」
『なるほどね、、、、』
「私を殺さないのかい?」
『何故?』
「この事実を知っているのは私だけだ。今此処で私を殺さないと君は処刑されるのだよ?」
太宰の瞳は鋭くを射抜いた。