第30章 ツンデレな彼女 中原中也
---七年前
「なぁ!」
『、、、、、。』
「おい!!」
『、、、、、。』
「おいっ!訊いてんのかよ!」
『聞こえてる』
「ンだよ、無視すんなよ」
『私の名前は"なぁ"でも"おい"でもない』
「悪かった。えっと、、、」
『、』
「、、、俺は中原中也だ」
『宜しく、中也』
「お、おう///宜しく」
ふっと微笑んだに俺は胸が高鳴った。
この時は一目惚れだと気づかなかった。
が好きだと認識し、付き合ったのはこの一年後のことだ。
付き合うきっかけになったのはとある任務での出来事だった。
「なに!?が捕まっただと!?」
とある組織を解体するべく任務へ向かった達だったのだが、途中で連絡が途絶えたのだ。
応援に駆けつけた部下たちはその場の光景に息を呑んだ。
その場は血の海と化しており、仲間達が倒れていたのだ。
ほとんどの者は死んでいたが、瀕死状態の者も数名いた。
その中の1人がが連れて行かれたと証言したのだ。
今回解体する組織は、そこまで力がある組織ではない。
が負けるはずがねぇ。
部下「報告にはなかったのですが、異能力者がいたそうです。さんが人質になるから他の者は見逃せと、、、そう云ったようです」
「ッ、、、」
彼女らしい。
は普段ツンとしているが、実は仲間思いで情も熱い人間だ。
きっと瀕死の仲間を救おうとしたのだろう。
「糞っ、、、」
が心配だった。
早く見つけださねぇと、、、、
??「私の力が必要かな?」