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文豪ストレイドッグス 短いお話 【R-18】

第28章 初恋  織田作之助


医者「傷が浅くて良かったのぉ。あと数センチ深ければ致命傷じゃ。」

『先生、ありがとう!』

医者「それにしても、外出はダメじゃといつも云っておるじゃろ」

『へへ、ごめんなさーい!』

医者「はぁー。困った娘じゃ、、、、」

「あの、、、ありがとう、、ございます。金は、幾らですか?」

本当は使いたくなかったが、治療してもらったのだ。
払うしかない、、、。
そう思っていたのだが、、、


医者「子供から金を取るほど、ワシは悪者じゃない。」

年老いた医者の言葉に俺は衝撃を受けた。

そんなこと今まで生きてきた中で初めて云われたのだから。

唖然としている俺に年老いた医者は言葉を続けた。

医者「命を大切にするんじゃ。生きていれば必ず善い事がある、そして人を救う人間になれば今よりも少し善い人間になれるんじゃよ、、、、」

この言葉が14歳の俺に深く刺さった。

『私は!君、名前は?』

「、、、織田作之助」

『作之助か!善い名前だね、宜しく!』


これがとの出会いだった。


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