第19章 知らなくていいコト。 太宰治
----翌日
『はぁ、、、やっと終わった。』
溜まりに溜まっていた報告書をやっと片付け終わったところだ。
太宰に報告書を届けに彼のいる執務室へと向かった。
コンコン
『太宰いる?』
返事はなかった。
『またサボりか、、、。取り敢えず報告書だけ置いて帰ろ。』
彼の部屋へ入り、机の上に報告書を置き、部屋を出ようと後ろを振り返った時だった。
『ッ!!吃驚した、、、、太宰?』
太宰がいた。
でもいつもと違う、、、。
怒っているようだった。
「は中也と恋仲なのかね?」
『えっ?中也と?そんなわけ、、、』
「じゃあ君はどんな男でも受け入れるのかい?」
『ッ!!』
彼の手には写真があった。
私と中也が写っていた、、、しかも押し倒されている場面だ。
昨日のところをまさか見られていたなんて、、、。
『これは違う!中也に揶揄われただけ!』
「こんなに顔を赤めているのに?」
『それは、、、吃驚したから』
「どーだかね?本当は中也のこと好きだったりして」
太宰の態度がなんだかムカついた。
だから云ってしまった。
『太宰よりかは好きよ、中也ああ見えて優しいし、紳士的だし。誰かさんのように女遊びも激しくなさそうだし!』
「ッ、、、、そうかい。」
自分が云った言葉に後悔をした頃には遅かった。
やっと太宰への気持ちに気付いたのに、、、。
私は部屋を飛び出した。
太宰の顔が頭に焼き付いていた。
あんな顔見たことなかったから、、、。