第18章 恋愛小説 小栗虫太郎
そして数日が経ち、葬式が終わった夜のこと。
を家へ送り届け、帰ろうした所で少し話さないかと云われ、彼女の家に上がった。
『ねぇ、、虫くん。』
「何だ?」
『どうして、私を庇ってくれたの?』
「それは、、、、」
私とヨコミゾ、は学生時代からの付き合いだった。
実のところ彼女に淡い恋心を抱いていた。
然し、はヨコミゾを選んだ。
私なんかよりヨコミゾの方が彼女に相応しい、何よりが選んだ。
だから私は2人を応援することにしたのだ。
「特に理由はない。」
『虫くんらしいね、、、。』
「どういうことだ。」
『本当は凄く優しくて、とても友達想いなところ。』
「何を云っている!!私は!!」
『私ね、彼のこと好きだった。本当は治療して欲しかったし、少しでも長く一緒にいたかった。』
「そうだな。」
『でも、、、、』
正直、彼女の言葉に戸惑った。
彼女の願いを叶えるべきか、、、、、。
「、、、」
『お願い、虫くん、、、。」
「本当にいいんだな、、、?」
は静かに頷いた。