第4章 4話

｢俺達もいつか戦ってみたいねって
たまに皆ではなしてたんだ｣

｢おお…!!｣

｢でも、ここしばらく
接点なかったのにどうして今??｣

｢うん…詳しい事はまた後で話すけど…
音駒高校っていう好敵手の存在を聞いて
どうしても”因縁の再選”をやりたかったんだ｣

｢??｣

｢相手が音駒高校となれば…
きっと”彼”も動くﾊｽﾞ｣

こんな話を武田達がしてるなんて知りも
しない烏養はくしゃみをして、そろそろ合宿の
時期だな、なーんて思っていたのであった

｢よし!!折角の練習試合、無駄に
ならないように練習も合宿も気合い入れんぞ!!｣

｢ｵｰｽ!!｣

｢東京かああ…!!ｼﾃｨﾎﾞｰｲめええ…
けちょんけちょんにしてやるんだぜええ…!!｣

｢ｼﾃｨﾎﾞｰｲって｣((ﾌﾟｯ

｢…大地さん、
すみません俺、練習試合出ません｣

澤村の言葉に皆気合いが入る中
田中は闘争心を燃やしていたが、
言葉のﾁｮｲｽが悪かったせいで月島に笑われる

うるせえ月島ｧてめえｵﾗｧと田中が
騒いでる中、西谷は澤村の元に行き、
練習試合に出ない事を宣言した

『…』

｢…東峰が戻ってないからか｣

｢…｣

｢…お前は東峰が”逃げた”って思って
ﾊﾗ立ってるのかもしれないけど
西谷は西谷なんだし───…｣

澤村は何とか説得しようとすると
西谷は少し間を空けてﾎﾟﾂﾘと話し始める

｢…翔陽はいい奴だし｣

｢??｣

｢他の1年も曲者揃いだけど
面白そうな奴ばっかでこれから
このﾁｰﾑはなんか、こう良い感じに
やって行くんだと思います

俺も…ここで練習したい…けど
…試合に俺も試合に出て…勝ったら…
旭さんが居なくても勝てるって
証明になるみたいで、今まで一緒に
戦ってきたのに旭さん居なくても
勝てる…みたいになるの、嫌です｣

『…(ある意味、素直…)』

｢わ、ﾜｶﾞﾏﾏ言って…ｽﾐﾏｾﾝ｣

｢!!…わかった
でも合宿は出てくれよ｣

｢ﾉﾔさん!!もっかい!!
ﾛｰﾘﾝｸﾞｻﾝﾀﾞｰもっかい!!｣

｢っ!?｣((ﾋﾞｸｯ

｢な??｣

澤村の話をたまたまｷﾞﾘｷﾞﾘ遮らないで
日向は目をｷﾗｷﾗさせながら西谷に話しかける
その勢いに吃驚する西谷に澤村は
背中を軽く叩いて再度、念を押した