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<HQ>烏野の天使(R18)

第1章 1話



- 夢主side -

高校に入って2回目の桜の舞う季節がやってきた

そして私たち1年は2年に上がり
新しく1年が入学してきて数日が経つ

『…排球部…誰か入ったかな』

「気になんのか??」

『そりゃ一応マネージャー…だし』

そう、私… はこの高校の
排球部のマネージャーだ

「なら行けばいいじゃねぇか」

『貴方がいない部活なら私も行かない
でも、貴方が部活に行くなら私も行く
貴方が何て言おうが絶対行かない
潔子ちゃんには悪いけど…もう決めたから』

「っ…好きにしろ」

『うん』

私は幼なじみである西谷 夕が
排球部に行かないなら行かない
だって、私がバレーの知識を身に
つけたのは夕の為なんだから…

それでも…1年マネージャーとして
見てきたから、少しは気になる訳で…

『はぁ…どうしたら
部活に顔だしてくれるかな…』((ボソ

夕のバレーしてる所かっこよくて好きなのに…

あんな事さえなければ
今もリベロとして皆と部活してたのかな
夕だって素直になればいいのに…

そう思って部活に行かない日々が過ぎていった

──────

「俺、部活に顔出してくる」

『ん、分かった…え??今…何て??』

「だから、部活に顔出してくる、じゃっ」

ある日の放課後
夕は急にそう言って体育館に向かって行った

『ちょ、西谷!?待っ…私も行く!!』

私も急いで夕の後を追って行った

- 体育館 -

『っ…西谷!!』

やっと追いついたと思って声をかけた瞬間だった

「…」

勢いよく体育館の中に入って
誰かのサーブを受ける体制に入る夕
その表情は真剣そのものだった

そしてそのサーブを受け
ボールは夕の両前腕に当たり
ふぁっと宙を浮いてセッターのいる
位置であろう場所に優しく落ちていく
所謂、サーブレシーブをしてみせた

『…はぁ、心配して損した』

「おおっ、すっげえサーブじゃねーか
すげえ奴入って来たな」

「「…」」((ぽかーん

『馬鹿、急に入るから
2人とも固まってるじゃない…』

「え??」

「おお〜っノヤっさぁ〜ん!!
それにさんじゃないっすか!!」

「おーっ龍ーっ」

『お疲れ様、龍』

なんて言っていると部活メンバーの
1人、田中 龍之介が喜びながら話しかけてきた

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