第1章 【僕にできること】
紫耀とそんな関係のまんま何年か過ぎて…
軽かったはずのヒートがどんどんしんどなってきて。
それに比例するように
フェロモンまき散らすようになったらしく
ヒートはまだ始まっとらんハズやのに
神宮寺「…なんか、今日ずっと甘い匂いしない?」
岸「わかる!!女優さんみたいな匂いする…」
髙橋「ねぇ岸くん、女優さん好きすぎない?笑
ジン聞いて!こないだもね、ドラマ決まったよって
報告したらさー、まっ先に共演の女優さん誰?
とか聞いてきてぇ笑」
岸「海人!!バカ!お前言うなって!!!笑
違っ!普通によ?変な意味じゃなく!!」
αじゃないメンバーにすら
うっすら感づかれる始末…。
永瀬「…先、上がるわ。お疲れっした。」
3人「あっ、うん、おつかれー」
平野「俺もお先!」
髙橋「えっあっ紫耀も?珍しぃー
カノジョとデート?笑」
平野「うぜぇわ!笑」
*
平野「れん!」
エレベーター待っとたら紫耀が駆け寄ってきて。
平野「れん、カラダ…しんどいんだろ?」
永瀬「…さすが、紫耀の目はごまかせんな苦笑
けどまだ、来とらんのに…何でなんやろ?」
平野「…廉。今日この後、時間空けて。
話したいことがある。多分、早い方がいい…。」
…気付いてる?
最近のお前…匂いもどんどん強くなってる。
このままだと、。
*
紫耀の運転する車で紫耀の家に向かう途中
息が、苦しなって…
「っ、はぁっ…」
「廉…息、苦しい?
シートベルト外して横になんな?」
「そやね、そう…させてもらうわ…。」
駐車場に着いたとき
廉は寝かかってて。
後部座席のドアを開けて話しかける。
「…廉?部屋まで歩ける?」
「…ん、歩く。」
立ち上がろうとしたときふらついたから
紫耀が支えてくれて。
「廉?無理すんなって。おぶされ。」
「俺、迷惑かけてばっかやな…。」
「…別に迷惑とか思ってねぇよ。
当然だろ?仲間なんだから。
お前は余計なこと考えずに
大人しくおぶられとけって笑」
「…ん。ありがとうな。。」
そう…よな。仲間やから。
俺たちの関係はただ、それだけ。
それ以上でも、以下でもなくて。
紫耀が俺に優しくすんのも
抱いて熱を和らげてくれるんも
ただ、それだけ。
勘違いしたら負けや―――…。