第4章 【育児編】
言葉はトゲトゲしいし、いつもピリついてて…
今思い返してみてもお互いにリラックスできてない
暮らしだったように思う。
そんな状態で
廉がオレを受け入れてくれるわけもなく。
だけど、そういう行為がなくなると生活自体も
ぎくしゃくしだして、このままじゃマズいことは
お互いにわかってはいたもののどうにもできなくて…
もう丸々3ヶ月もNo Sex Life。
だけど、5月に入ったらはるみーちゃんが
保育園に預けられるようになるから少しは
楽になるかな、とか余裕ができてレスも解消する
のかも、とか楽観的に考えてたら…甘かった。
保育園に預ける為にも連絡帳やら準備物やら結構、
大変で…。おまけにそうやってようやく送り出しても
集団生活の洗礼を受け、発熱しましたと保育園から
連絡が来て、病院を受診させなくちゃいけなくて…。
廉が仕事に復帰して最初の1週間でこの仕事を続け
ながら2人だけで育児をしていくことに限界を感じた
オレたちはスタッフと相談をして、
KPハウスを建てることに決めた。
この家はどういう家か簡単に説明すると
スタッフが出入りをしてチームキンプリ全体で
はるみーちゃんを育てつつ、
ここで打ち合わせや映像チェックもできるし、
ダンススタジオやジムルームやカラオケルームもある
自宅 兼 事務所 兼 レッスン室 みたいな
てんこ盛りハウス。
具体的に話を進めるうちに今から土地を探して
建てるとなると1年半はかかりそうだと言われ、
その期間こそがフィジカル的な子育てしんどいのに、、
と頭を抱えていたオレ達。
そんなオレ達のもとに資産家だった親が亡くなり、
相続したものの固定資産税を払い続けられそうにも
ないから早く売って現金化したい人がいる、と
鴨がネギ背負った状態の朗報が舞い込んできて。
物件を内見に行って、ひと目でその家が気に入った
オレ達はその日に即決して購入し、速攻理想の家に
近づけるべく、リフォームの計画を進めた。
リフォームですらオーダーどおりに施工完了するのに
3ヶ月はかかると言われ、完成を待てなかったオレ達は
リフォームの必要がなかった部屋で生活しながら
夜間も育児サポート専属スタッフに交代で泊まり込んで
もらって、24時間体制でサポートしてもらいながら
工事を進めることにした。