第3章 【腐男子の憂鬱】
妄想寝取られ…
みたいな感覚ですんごいモヤモヤしてきて
廉のことをまっすぐに見れなかったオレは
吐精した勢いのまんま倒れこんで廉に背を向ける…。
「海人…?」
不安げに廉がオレの名前を呼んで
背中にひっついてくる。
いつもはそんな甘えたな廉が嬉しいはずなのに、
なんか、どうしようもなくイラついて…
廉に背を向けたまま
「なに?」ってつっけんどんに返す。
「なにって…海人、いつもと違うくない…?」
「別に違わないよ…?」
「けど…、」
「あー…、ごめん!違って見えちゃったんなら
ごめん、疲れてるからかも…」
嘘がつけないオレは廉の方に視線を向けて
疲れのせいにすると、少しだけ
ホッとしたように息を吐いた廉。
「そら慣れん環境で疲れたよな…。けど、海人…
普段は疲れとるときほど何回もやりたがるし
そういうとき…いつにもまして優しいやん?」
「てかそれ、、語弊あるからやめて?苦笑
別にやるために優しくしてるわけじゃないから!」
「あ、ちゃうくて!それは言葉のあやいうか…
俺やってそう思っとるわけやないよ?
海人は普段から優しいし…俺やって
疲れとる海人と何回もヤって
無理させたいわけとちゃうし…
けど、けど…昨日も背を向けて寝とったし
今日も…何で終わったあとすぐ背中向けるん?」
「だから…、疲れてるだけだから
ホントに気にしないでってば!」
1ミリも非のない廉にこの有り様…。
わかってんの。廉は全く悪くないって。
でも、、感情が追いつかない。
じゃあ読まなきゃいいじゃんって思うよね?
オレも思う!けど…1回知っちゃったら無理で。
ダメだダメだと思えば思うほど、
廉が寝静まった後も夜な夜な検索しては
読み漁って勝手に嫉妬して廉に当たっちゃって…
ほんっとどうしようもないオレ…。
「……海人、ひょっとして浮気してきたん?
なぁ、そうなんやろ?」
「はぁ?!何でそうなんの?」
ぎょっとしてガバッと起き上がると
廉は涙目で…
「…帰ってきた勢いで俺を抱いたけど、朝になって
冷静になったら罪悪感湧いてきたんやないの?
やから俺のこと、見れんのやないん…?」
「そんなわけ…そんなわけないじゃん!
オレが廉以外の人を抱けるわけないでしょ?
そのくらい普段のオレをみてたらわかんない?!」