第3章 【腐男子の憂鬱】
「もちろん海人のこと信じたいと思っとるけど…
けど、じゃあいつもと違うのは何でなん…?
それに、海人が元々洋モノ好きなん知っとるし
ブロンド美少年はさすがに嫌やけど
金髪美女がわんさかおったら味見したくなっても
しゃーないし…許したる、よ…?」
「ちょっと待って。
廉…それ本気で言ってる?」
さすがにこれ以上は聞いてられなくて
廉を止めたのに、廉の妄想は止まらなくて…
「やから海人は…悪ないで?
そんな一回の浮気に腹立てて
永遠に海人を失う方が嫌やから許したる…んっ」
聞いてられなくて暴走廉の唇を奪うと
廉は驚いたように目を見開いた。
「もう…バカ廉!!そんなわけないじゃん。
いつも言ってるでしょ?
オレは廉にしか興味ないの。」
おでこをコツンとくっつけて廉に伝えると
今まで我慢してたのか
声を震わせた廉をぎゅっと、抱きしめる。
「…ほんまに?ほんまに俺にしか興味ない?
一生俺だけで…物足りんくならん…?」
「もう…廉がいいんじゃん、バカ!!」
でも…一番バカなのは、オレ。
妄想で勝手にもやって、廉を不安にして…。
「廉こそ…一生オレだけで物足りなくならない?
…ホントはさ、奥突かれながら、
喉奥も犯してほしいんじゃないの?」
「んんっ、意地悪、言わんで…」
躰を竦めて吐息を漏らす廉を見て
廉総受けの話がフラッシュバックするオレは
ほんと、どうしようもない…
Fin