• テキストサイズ

【KP×オメガバース】

第2章 【妊娠、出産編】






廉の部屋にはしっかりめなソファベッドがあるから
まだいいけど…
ほんと、廉には心配させられるし
振り回されっぱなし…苦笑





アラサーになると渋みが増して、
もともとハンサム寄りの顔立ちに磨きがかかった
海人はブランド関連の仕事が増えた。


今回の渡英も、それで。


チャレンジ精神旺盛な海人は、
耳の良さのおかげもあってか、
やりだしたら英語の習得が早くて、ほぼほぼ
通訳なしに英語でやりとりできるようになるまで
そう…時間かからんかった気ぃする。


もちろん、海人の活躍する場所が増えるのは嬉しい。


日本やったらそんな海人見とっても、
俺のひと、かっこえぇやろ?くらいの余裕がある。


けどそれは、どんなに忙しくても夜は…
ちょびっと一緒に楽しく晩酌して
おんなじベッドで温もりを感じられるから。


けど、、海外ってなったら話は別で。


仕事やってわかっとっても
挨拶でほぉにキスしたり、ハグしたり
向こうの近すぎるコミュニケーションをとる海人を
離れてるときに画面越しに見んのは…
妊娠中のメンタルにはしんどくて。


おまけに英語イケるようになってからは、
海外でもひとりで空き時間に街を散策する言うし。


公の場でこれやったら、
カメラ回って無いとこではどうしとるんって…。


俺みたいなΩの男とαの女のせいで
男女の境界が曖昧になってきた社会において
俺も海人も女からだけやなくて男からも
そういう目で見られることも少なくなくて。


「オレは廉にしか興味ないよ」って海人の言葉を
もっと、信じたいのに…。


目に見える安心が欲しいとか思っちゃうし、
公表しようって…


海人から言ってほしいって思うんは
俺のわがままなんやろうか…。




***




眠れない夜を過ごして窓の向こうから
白みがかった光が差してきた頃
ドアをノックする音が聞こえる。


「…廉、ごめん、そろそろオレ行かなきゃ、、
帰ったらちゃんと、話したい」
起きてるかはわからなかったけど
そうドア越しに廉に告げる。


籠城するお姫様が扉を開けてくれることをうっすら
期待して廉の部屋の前で待ち伏せてたんだけど
その甲斐虚しく朝を迎えてしまったオレは
待機中、温めてくれていた羽毛布団を戻しに
仕方なく2人の寝室に向かう。










/ 51ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp