【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第10章 夏の林間合宿!
「気持ちいいねぇ」
「温泉あるなんてサイコーだわ」
『ふぅ〜〜〜』
「ちょ、紬ちゃん沈んどる!?」
『ふへへ、大丈夫だよぉ』
「寝ちゃダメだよ!?」
「何かえらいポワポワしてんね、紬」
「最初の授業でやった実技授業でもそうだったけど、あったかいと眠くなっちゃうみたい」
「・・・猫だから?」
「習性ね」
夕食を終え、女子陣は入浴を楽しんでいた。
程よい湯加減に意識が飛びそうになる紬を慌てて支える麗日と蛙吹。
「壁とは越えるためにある!Puls Ultra!!!」
男湯から峰田の叫び声が届いて来た。
「ヒーロー以前にヒトのあれこれから学び直せ」
「くそガキィィイ!!!?」
風呂の壁を登り女湯を覗こうとした峰田の前に立ちはだかる洸太。
洸太は峰田を突き落とした。
「やっぱり峰田ちゃん、サイテーね」
「ありがとう洸太くーん!」
「わっ・・・」
蛙吹と芦戸の声に振り向いた洸太は女湯の光景に目が眩み、男湯の方は落ちて行った。
洸太は出久が受け止めたことを知り安堵した女子たちは風呂を出ることにした。
「紬ちゃーん、行くよー?」
『ふぃ〜〜〜』
風呂上がり、意識がふわっとしている紬を引きずる麗日。
「・・・大丈夫か?」
「轟くん?」
「運ぶの手伝う」
「「「!!!」」」
『んー?』
自力で動けそうにない紬を見兼ねた轟がひょい、と抱き上げ廊下を歩いていく。
「「「(お姫様抱っこ・・・!!!)」」」
その姿はまるで少女漫画のワンシーンだったそうだ。
「紬、ついたぞ」
『んっ・・・』
「!?」
女子部屋の前で声をかける轟に寝ぼける紬がスリ、と顔を擦り付ける。
「っ・・・」
その猫のような仕草にぐんっと心臓を掴まれたような気持ちになる轟は愛おしそうに頬を撫で顔を近づける。
「おい!てめっ!何しとンだ!」
「はっ」
「おいクソ猫!起きろや!」
『!!!?うるさ!何・・・へ?し、焦凍!?』
「ああ、麗日が運ぶの大変そうだったから。部屋、着いたぞ」
『ええ!?うそ、ごめん!!!』
「さっさと部屋で寝ろ!!!」
『ひゃい!』
轟が吸い寄せられるような感覚に陥っていた中、爆豪が現れ大声で紬を叩き起こし、その夜は解散となった。