【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第10章 夏の林間合宿!
爆豪side
期末が終わって緩んだ連中に買い物に誘われたが、何で俺がアイツらと行かなきゃなんねーんだ。
行くわけねぇと返事をすると、同じく誘われてるであろうアイツの声が聞こえた。
体調が悪いから行かねぇ?
さっきまで元気そのものだったじゃねぇか。
チラリと顔を見ると密かに青くなってる。
USJの時と同じような気配を感じた俺は、帰ると言って教室を出たアイツの後を追った。
アイツは途中で人気のない廊下に入り壁に向かってぶつぶつと考え事を始めた。
声をかけても反応なし、何度呼びかけても気づかないコイツに痺れを切らして大声を出してやった。
ようやく俺の存在に気がついたのか、慌てふためく。
また何か隠そうとしてやがると思った俺がキツめに問い詰めると、観念したのか頭痛と共に脳内に見えたものを話し出した。
コイツは押しに弱すぎる。
内容について聞いたのはこれが初めてだったが、細かく説明されたら信じる他なかった。
さっさと相澤にでも話して捕まえられるよう準備させればいいと思ったが、アイツは何かに怯えるように縋ってきた。
誰にも言いたくない、展開を変えたくない。
自分が余計なことをする事で被害が大きくなるのを恐れている様子だった。
仕方なくソイツの意見を尊重した。
二人の秘密ってのも悪い気はしねぇ。
ただ体調が気になったから家まで送る事にした。
アイツは喜びながらも俺をおちょくってきやがったので、一喝する。
照れ隠しか何か知らんが、自分からはグイグイくるくせに俺が隙を見せた途端にイジってくるのやめろ。
でもコイツといると、一瞬すべてがどうでも良くなるような心地よさがある。
デクのこと、半分野郎のこと、アイツらに抱えてるドス黒いもんが少し軽くなるんだよな・・・。