【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第10章 夏の林間合宿!
「ンなとこで何してんだ」
『あ、いや、ちょっと考え事を』
「さっき体調がどうとか言ってたがオメーまさか」
『っ!いやいや!そこまで酷いとかじゃないから!!』
「待てや!」
『ひぃ!』
察しのいい爆豪から逃げるようとするが腕を掴まれ逃走失敗。
「何か見えたんか」
『えー・・・と、いやぁ、何か悪い予感がしただけ、です』
「何が見えた」
『・・・。絶対に人に言わない、行動しない。約束できる?』
「俺に指図するたぁいい度胸じゃねーか」
『真剣に言ってる。守れないならどんなことされても言わない』
「チッ。わーったよ、話せ」
紬は爆豪に明日、出久が死柄木と遭遇することを話した。
「な!?」
『勝己だったら多分、すぐ先生たちに話して包囲網を張ってもらうと思う。でもね、もしそうしたことでパニックにならず負傷者0人の結果が悲惨なものに変わったりしたら・・・。私が怖いの』
「・・・」
驚きの声をあげつつも紬の言葉に考え込む爆豪。
『勝己もこの間の事件で実感したでしょ?あの異質さ、強さ。プロと学生の違い。だから・・・。何もしないで』
「お前はどーすんだよ」
『私は・・・。いや、私もできるだけ関わるつもりはないの。ヒーロー目指してるくせに何もしないのかって思われるかもしれない。でも今は被害0の方が大事だから』
「・・・。わかった」
爆豪は静かにそう言うと紬の手を引き歩き出す。
『え?手・・・』
「今度はどっかで倒れるかもしんねーだろーが」
『へっ?』
「送る!っつってんだ!黙ってついてこいや!!!」
『うそ、あの勝己が・・・?私の心配を?感動しすぎて倒れそう』
「ああ!?俺が今ブッ殺してもいいんだぞ!?」
『うわ・・・、ごめんて。ありがとね』
「フンッ」
その日は爆豪に家まで送ってもらい、また何かあればすぐ教えるよう念押しされた。