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【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】

第8章 休校日






二人で人気の少ない席に移動して話を聞いてみると、内容は先日緑谷に伝えていた轟の生い立ちだった。

「それで俺は・・・。今も少し怖いんだ。母さんに会うのが」
『そっか、そうだったんだね』
「会って謝りてえんだけど、何て言ったらいいか整理がつかねぇ」
『・・・。個人的に思うんだけど、焦凍が謝る必要あるのかな』
「え?」
『いや、謝りたい気持ちがあるならそれを素直に伝えようとするのはいいことだと思うんだけどね。話を聞いた感じお母さんの方が焦凍に罪悪感持ってると思うんだよね』
「そう・・・なのか?」
『焦凍のお母さんと会ったこともないし、ほんとに想像の話なんだけど・・・。もし本当に焦凍の事嫌いになってて関わりたくないって思ってるなら、自分から申し出て姿消してるかなって。まぁ体調的にそんなことする余裕もなかったのかもしれないけど』

「・・・」

紬の個人的見解に黙って耳を傾ける轟。

『もし怖いなら、私が一緒に行って焦凍がいかに素晴らしいイケメンか、産んでくれてありがとうと言い続けるよ!』

「ふっ・・・。何だそれ、嬉しいな」
『そこはつっこんでよ!』

言いたいことが纏まらず、空気に耐えられなくなった紬がおどけて言ったつもりの言葉が轟には素直に響いてしまった。

「聞いてくれてありがとな。・・・行ってくる」
『うん!頑張ってね』



少し表情が明るくなった轟を見送ると、ちょうど紬の名前が呼び出された。






『え?』

「だからねぇ、今まで変なことなかった?記憶の欠損とか頭痛とか・・・。これは個性だからって感じの通常の人間との違いじゃないの」

打ちどころの検査をしに来たのに医師からの話は意外なものだった。

「通常の人間てのは、記憶を司る海馬ってのが2つついてるわけ。君は何故か3つなの!個性の関係上4つの人はいるんだけど、3つ!奇数なんで見たことないの!しかもその3つ目の海馬の機能が怪しいんだよ。働いてるんだか働いてないんだかわからない・・・。こんなこと初めてだよ」

『????』

「はぁ・・・。場所的には今回打ったとことは関係なさそうなんだけど・・・。一応経過観察ってことで、これ学校の先生に渡しておいて」

『は、はい・・・』




医師に言われるがまま書類を受け取り病院を後にした。






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