【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第7章 体育祭!!!
「あれ!?紬見ねーと思ったらいつのまに!!」
『へへっ・・・。身を隠すのも猫の得意技ってね』
派手な攻防戦を繰り広げていた爆豪、轟、緑谷チームの陰にひっそり隠れポイントを稼いだ紬に驚く切島。
騎馬戦は終了し、お昼休憩となった。
『あ、勝己ー!!お昼一緒に食べよーよー!』
「うっせぇ、声でけぇ」
『へへ、やったぁ』
「何も言っとらんわボケ」
『でも否定してないじゃーん』
「チッ」
着いていくことは拒否しない爆豪を良いことにお昼を共にする紬であった。
『あれ?どこいくの?』
「どこだっていいだろーが」
『やだ、待ってよー』
お昼ご飯を食べながら爆豪に一方的に話し続けていると徐に立ち上がるので、紬も後をついて行った。
飲み物を買いに来たのか、会場付近の自動販売機にたどり着いて気づいた紬。
『もー、どこいくかわかんなかったからお財布持ってきてな「シッ・・・。黙ってろ」!!?・・・!』
自販機を前に呑気に話そうとする紬の口を覆う爆豪。
突然のことに顔を真っ赤にして動揺するが、爆豪の視線のは全く別方向に向いていた。
視線の先を追うとそこには轟と緑谷の話し込んでいる姿が。
『(あー、このシーンかぁ・・・。そういえば勝己も聞いてたんだっけ)』
爆豪と紬は静かに二人のやりとりに聞き耳を立てる。
内容は轟の生い立ちや父への憎しみ、この大会への思いだった。
伝えたい事を話し終えた轟は緑谷からの答えに無言で去っていった。
『んー、んー!(二人のやりとり集中してたけど、この態勢心臓に悪すぎる!!キュン死させられる!!!)』
「!?!!」
我に返り手を離せと爆豪を叩く紬に、爆豪も状況に気付いたのか慌てて手を離す。
『んもー、ドキドキしちゃうからこー言うのはやめてよぉ』
「っ・・・アホか」
照れ隠しの冗談を言い放つ紬に悪態をつき去ろうとする爆豪の後ろ姿は、耳まで真っ赤になっていた。
『・・・(え!?照れる?照れてるの?やだかわいい!!!)』
さっきまで自分も恥ずかしがっていたことを忘れて都合のいいように解釈する紬は揶揄いたくなるを我慢し、控え室に戻っていった。