第6章 救助訓練

「あ"ぁ"？役に立つんかテメー」
『まぁ・・・。足手纏いにはならないようにシマス』
「ダチを信じる・・・！男らしいぜ爆豪！ノったよおめぇに！」


3人はエリアの中心に向かって走り出した。



「そういや爆豪、ワープゲート、どうやってぶっ飛ばすんだよ？」
「あいつは実態がある。モヤ状のワープゲートにゃあできる部分とそうじゃねぇ部分があった。・・・だからフツーにぶっ飛ばせんだよ」
「おお！よく見てんな！」
「あんだけ近くにいたら気づくわアホが」
『相澤先生、大丈夫かな・・・』
「知るかっ！仮にもプロだろーが」
『・・・。うん、そうだね』




『近いよ！』

「っ！」


【Boooon】

「どっけ！邪魔だ！！デク！！」

気配を察知した紬の声に反応した爆豪が爆破で速度を上げ、ワープゲートに突っ込んでいく。
さらに切島がヴィラン連合のボスと思われる顔面に手を付けている男の方へ向かって行った。
紬も走る速度を上げ、近くにいた緑谷の元は駆け寄る。

『出久！大丈夫！！？』
「ねこみ・・・紬さん！？」

「てめぇらがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた」

「だぁー！！くっそ！！いいとこねー！」

爆豪はワープゲートを取り押さえることに成功し、別の方向から脳みそヴィランの体を氷結させたであろう轟が現れる。
切島は男に殴りかかるも避けられてしまった。

「スカしてんじゃねぇぞ、モヤモブが！！」
「平和の象徴はテメェら如きに殺れねぇよ」

「かっちゃん・・・！皆・・・！！」


オールマイトは脳みそヴィランの腕から何とか抜け出し、駆けつけた生徒を庇うように前に立つ。

「・・・出入り口を抑えられた。こりゃあ・・・ピンチだなぁ・・・」
「このウッカリヤローめ！やっぱ思った通りだ！モヤ状のワープゲートになれる箇所は限られてる！そのモヤゲートで実体部分を覆ってたんだろ！？そうだろ！？」

爆豪の推理は当たっていたようで、今もしっかりと押さえつけられている。

「全身モヤの物理無効人生なら、危ないっつー発想は出ねぇもんなぁ！！！」
「ぬぅ・・・」
「っと、動くな！！怪しい動きをしたと俺が判断したらすぐ爆破する！」

「ヒーローらしからぬ言動・・・」

ほぼヴィランなセリフと形相に切島がつっこんだ。