【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第6章 救助訓練
「隣、空いてるぞ」
『ん?あ、うん!ありがとう!』
バスに乗り込んで奥へ進むと、窓際に座っている轟が声をかけてきた。
轟の前には爆豪がすでに乗り込んでおり、名前の順の兼ね合いなのか、隣には携帯で音楽を聴いている耳郎が座っていた。
轟の申し出にありがたく隣に座らせてもらう。
『もしかして、気を遣ってくれた感じ?』
前の爆豪に聞こえると怒鳴られそうなため轟に近づきこそっと話しかける。
「!あ、ああ・・・。好きだって言ってたもんな」
『?あ、ごめん近すぎたね』
普段はしないであろう距離感に驚きつつも返事をする轟。
流石に他人にこんな距離で話しかけられるのは嫌だっただろうかと定位置に戻る。
前方の席では賑やかチームが緑谷を囲み楽しそうに談笑していた。
「派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪だな」
「ケッ」
切島の声がこちら側に向いてきたが、鬱陶しそうに悪態をつく爆豪。
「爆豪ちゃんはキレてばっかだからな人気出なさそ」
「んだとコラ出すわ!!」
「ホラ」
「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ」
「てめぇのボキャブラリーは何だコラ殺すぞ!!」
「あ、でもぉ!バクゴーは既にファンがついてるもんね!」
『ブフォッ』
「!?だ、大丈夫か・・・?」
紬はいきなりな話題の方向転換に驚いて吹き出してしまった。
それを隣で心配する轟。
「ねーねー紬ちゃん!バクゴーのどこがいいの?」
『えっ?何いきなり公開処刑?いいとこいっぱいあるけど話すと長くなるから端的に"顔"』
「「「ぶはっ」」」
「中身!中身はスルーなの!?」
『今のところ暴言しか吐かれてないし?あ、でも声も好きだよ!』
「てめぇ!もう黙っとけクソ猫!!!」
「もう着くぞ、いい加減にしとけよ・・・」
「「「ハイ」」」
騒がしいバスは、遂に演習場に到着しようとしていた。