【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第11章 脱出作戦
ダメだ、このまま連れて行かれたら・・・。
そう心の中で思うも、抵抗虚しく飲み込まれていく紬。
「ゲッホ!!くっせぇ・・・」
『うげぇ・・・』
2人は先ほどの場所とは違う、廃工場に移動していた。
「悪いね紬くん、爆豪くん」
「あ!!?」
『んう"ぇ』
「また失敗したね弔。でも決してめげてはいけないよ。またやり直せばいい。こうして仲間も取り戻した。この子もね・・・。君が大切なコマだと判断したからだ。いくらでもやり直せ。そのために僕がいるんだよ、全ては君のためにある」
ゾッ
圧倒的な死を連想させるソレに爆豪も紬も動けなくなる。
「でも、この子は私が欲しかったんだ。貰って行くよ」
『やっ・・・!』
「っ!触んな!!!」
オールフォーワンの手が紬に伸びるが、やっとのことで動く爆豪が庇うように前に立ちはだかる。
「やはり・・・来てるな・・・」
次の瞬間、飛んでやってきたオールマイトがオールフォーワンに突っ込んでいく。
「全てを返してもらうぞ!オールフォーワン!!!」
「また僕を殺すか、オールマイト」
二人がぶつかり合った衝撃で吹き飛ばされる。
「おい紬」
『な、何?』
「ぜってぇ俺から離れンな。離れたら殺す」
『えっ!?』
「オメー、変なこと考えてんだろ。さっきから様子が変だ」
『そ、そんなこと「誤魔化すんじゃねえ」
「俺が抜け出せること知ってるくせに、テメェのことはわからずじまい。ってなるとオメーが考えそうな事は、勝手に脱走するか大人しくあのボスヴィランに連れてかれるか、だろーが」
『な、なんで・・・』
「オメーは俺が好きらしいからな、どーせ足手纏いにならねーよーにとか思ってんだろ」
『・・・』
「一緒に出んだよ、へばんじゃねーぞ」
『わ、わかった!』
オールマイトとオールフォーワンの攻撃で当たりに煙幕が舞う中で爆豪に自分が考えていたことを当てられ驚く紬。
強い意志を持ったその瞳に抗えず、一緒に脱出する決心をする。