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【呪術廻戦】楽園【七海建人】

第2章 呪われた少女


side.名前





私は普通ではないらしい。





「京子さんのお嬢さんって、あの子でしょ?」

「何でも不気味な力があるらしいわよ」

「薄気味悪いわね」





母の葬儀の最中。

親戚間で私は噂の的だった。



自分でも気味が悪いと思う。



夢で見た事が現実になるし、

嫌な予感がすると悪い事が起きる。





物心が着いた時、

既に父親はいなかった。



所謂、母子家庭だ。



私を養うために、

母は昼夜問わずに働いた。





『お母さん。今日…仕事、休めない?』

『何で?また怖い夢みたの?』

『…うん…』





あの日…

母が事故で亡くなる夢を見た。





『そんな顔しないの。悪いことなんか起きないから。ね?』

『…でも…』





嫌な予感がするの…





『行ってきます』





母に宥められ、

渋々送り出した結果…



母は死体となって帰ってきた。



行ったらダメだと、

はっきりと言えば良かった。



後悔ばかりが残る。



私には遺産と呼べるものはなく、

親戚はこんな私を、

誰も引き取ろうとはしなかった。





私は17歳で天涯孤独の身となった。


 
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