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【呪術廻戦】楽園【七海建人】

第5章 好きの延長線


side.七海健人





高専に立ち寄った際、

五条さんと話す名前さんを見かけた。



顔を赤くして照れたり、

青くして焦ったり、

憤慨したりしている。



私には穏やかな笑顔しか見せないのに…



貴女はそんな表情もするのか。





イライラする。



今朝、蓋をしたばかりの感情が

また芽を出した。



その光景を見ていたくなくて、

私は踵を返す。





残業が嫌いな私が、

わざわざ時間をずらして五条さんを訪ねた。



名前さんは帰ったようだ。





「七海ー」

「何ですか?」

「僕さ。今日、名前に意地悪言っちゃったんだ…」

「………そうですか…」





先程の様子を見る限り、

そんな様子はなかったが…





「怒んないの?」

「………私が…怒るような事をしたのですか?」

「それは名前に聞いてみてよ」

「…お疲れ様です」

「うん。お疲れー」





何をしたのか聞けなかった。



あの人に名前さんが

傷つけられたかもしれない。



もしそうなら、

きっと一人で今頃泣いている。



早く名前さんの顔がみたい。



私は急いで帰路についた。


 
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