第5章 好きの延長線
side.五条悟
「さあ!お仕事しましょう?五条先生!そして私を定時で返して?」
「はいはい。行きますよー」
自分を定時で帰らせろって…
それって、
ただ七海と一緒にいたいからでしょ?
僕と何の関係もないじゃん。
鬱憤を溜めている僕とは対照的な名前。
恋する乙女の様な君を見て
羨ましいと思った。
だからかな?
少しだけ…
意地悪を言いたくなっちゃったんだ。
「名前と七海は付き合ってるの?」
「えっ?」
心底驚いた顔で僕を見る名前。
ってことは、
やっぱり付き合ってないのか。
七海に聞いてもはぐらかされちゃうし…
移動の道中。
今の2人の関係性を聞いてみた。
えー!
それってただの同居人じゃん!
七海…
マジで何してんの?
3年も一緒に住んでて
手を出さないなんて、アリな訳?
僕の中で七海ED説が浮上する。
「名前はさ、これからどうしたいわけ?」
「えっ?何をですか?」
ダメだ。
こっちはこっちで鈍感だ。