第3章 私の王子様
side.名前
「要するに、私は呪われているんですか?」
「んー。正確には呪われてた…かな?」
話を聞いて分かった事。
原因は不明だけど、
私は呪われていたらしい。
呪霊と呼ばれる“アレ”が、
私をあの部屋に閉じ込めていたのだ。
七海さんが助けてくれたから、
軽い栄養失調で済んだらしい。
もう少し遅ければ、
私は死んでいた。
そして…
いつの間にか私は、
呪いを見る立場になっていたようだ。
でも良かった。
同じような力を持っている人がいると知れた。
「それで、今回、名前ちゃんを救った王子様!それが七海健人くんでーす!」
ここは呪術師を育てる学校のようで、
目の前のサングラスをしている方は、
ここの先生で五条悟さんというらしい。
やたらハイテンションで、
今回の経緯を説明してくれた。
因みに七海さんはここのOBだそうだ。
七海さんの顔を見ると自然と頬が緩む。
とても安心できて、
もう大丈夫だって思えるの。