第11章 クリスマス
そう言うと彼は私の頭をくしゃっと撫でた。
ずるいな、こーいうとこ。髪ぐしゃぐしゃだけど、触れられて嬉しい。
「あ、!あれだ」
私たちはキャンドルを販売している場所に着いた。すると、堅治君が1つ買ってくれた。
「ありがとう!」
二「ん、凛が名前書いて。さっきおっさんが名前書いたら結婚出来るとか言ってた笑 まじで胡散臭いな」
「でもその話が本当ならずっと堅治君と居れるね、嬉しい!」
少し驚いた顔をする彼
二「そんな神頼みみたいな事しなくても、俺がずっと傍に居てやるよ」
「ふふ、それもうプロポーズだよ笑」
二「ちげーし!てかはやく名前書けよ」
堅治君に促され
堅治♡凛
ってキャンドルの入れ物に名前を書いて火を灯し、沢山のカップル達が名前を書いたキャンドルで出来たツリーに私達もキャンドルを置く。
二「字、綺麗だな」
「感想そこ?ツリー綺麗だなとかじゃないの?笑」
二「うっせー。目に入るんだよ」
「ん?何が?」
二「お前の字も声も表情も全部勝手に目に入るんだよ、わりーかよ。」
今日はいつもより素直な堅治君に振り回されてばかりだ。
「わるくない。それに私も一緒だよ!」
たまらず、キャンドルツリーの前で堅治君に抱きついた。
二「わっ!お前馬鹿、周りに人いるだろ」
慌てる堅治君をよそに私は腕に力を込めた。すると、観念したのか抱き締め返してくれる。
「大丈夫、今日はクリスマスだから笑」
二「なんだそれ笑」
しばらくし、腕を解くと恥ずかしくなり、2人でその場を離れた。
2人でまだ見ていない箇所を周り始めた時、雪が強くなった。
予報では降るなんて言ってなかったのに、、。
どんどん強くなる雪に服が真っ白になり、視界も悪くなる。
「どーしよ、もう帰る、?」
二「まだ出来てないことあるし、俺ん家来てくんね?割とここから近いし。」
「急に行って迷惑じゃない? 」
二「全然大丈夫」
「じゃあお邪魔する!」
二「ありがと」
2人で凍えながら、堅治君の家に向かう。
向かいながら、私は芽衣との会話を思い出していた。
(クリスマスって聖なる夜じゃん?下着は買わなくていいの?)
やばい、急にすごく緊張してきた。だって、家に行くんだよね、しかも出来てないことってなに、?家でしか出来ないことってこと?