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ツンデレな彼を落としたい

第8章 不器用な告白


☆凛side

今日は日直当番の日だった。
そんな事すっかり忘れて、国見くんと2人で一限目サボっちゃったから先生に放課後、雑務を頼まれた。国見くんは部活があるし、朝から少し元気のなさそうな彼に変わり、私が全て引き受ける事にした。
来年の入学式で使うであろう書類を重ねてホッチキスで止める。誰もいない教室にホッチキスの音が響く。ようやく終わり、時計に目をやると既に6時を回っていた。作業に2時間も費やす羽目になって残念に思いながらも、止め終わった書類を職員室に出し、靴箱へと向かう。

靴を履き校門をくぐりかけたが、驚いて足が止まる。
そこには門の石柱にもたれ掛かり立っている二口さんの姿があった。

(うそ。なんで青城に二口さんがいるの、、!目合ってないしまだ気づかれてないよね。ちょっと整理する時間が欲しいよ。)

そう思った私は足を止め、校門の石柱の裏に隠れた。石を挟んで、二口さんと背中合わせの状況。

(多分私を待ってくれてたんだよね、?え、でも違ったら、自意識過剰の痛いやつじゃない?え、どーしよ。)

そんなことを考えてたら

二「さむ、、、。」

二口さんの独り言が聞こえてきた。どのくらいの時間こうやって待っててくれたんだろう。なのに私は自分の事ばっかだな。国見くんにも逃げないって言ったはずなのに。
意を決した私は門をくぐった。

二口さんと目が合う。真っ赤な鼻と耳を見て、長い間待っててくれたのが分かる。目が合ってるのに、何を話せばいいのか分からない気まずさで、二口さんの制服のボタンら辺に目をやろうとした。

二「待って。逸らすなよ。」

私の下がりかけた顔を両手で包み上を向かせた。

(手冷たい。そんな必死そうな顔で見られたら、私の事好きなんじゃないかって自惚れそうになる。)

急に近くなった二口さんの顔。恥ずかしくて多分顔真っ赤だ。

「あ、あの、私。この前急に抱きついて、迷惑かけてすみませんでした。」

二「何で?なんで謝んの?俺迷惑とか言ってねーよ。」

「だって、二口さんは構ってくれる女の人いっぱい居るじゃないですか、、、。」

自分で言いながら、苦しくなり目に涙が浮かぶ。

二「なっ。はぁ!?」

何回見たか分からない二口さんの呆れ顔に涙が出た。
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