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ツンデレな彼を落としたい

第8章 不器用な告白


やっと帰る時間になった。
HRを終えた俺は荷物をまとめて急いで青城へと向かう。初めて会った時に見た制服姿で高校は知ってたし、急いで行って門のそばで待ってれば大丈夫だろ。

走ったせいで息が少し上がりながらも、何とか落ち着かせ門のそばに立つ。他校の生徒が気になるのか、下校中の青城の人達にすげー見られる。また凛に走って逃げられないよう門から出てくる生徒一人一人に目を向ける。しばらく経った頃、

(どーしてこうなったんだよ。)

いつの間にか、青城の女子生徒達に囲まれていた。工業高校とは違い女子がすげー多い。だんだんと人数も増えてきて厄介だ。

青城女子1「きゃー、お兄さんかっこいいですね。その制服伊達工ですか?」

青城女子2「ほんとにかっこいいですー!連絡先交換しません?」

青城女子3「今から遊びに行きましょーよ。」

(無視してんのにそれでも話しかけてくるとか、こえー。)

騒ぎを聞きつけて、より面倒な人が顔を覗かせた。

及「なんの騒ぎなのさ。君たちかっこいいとか、俺以上のイケメンなんて居るはず無いでしょ。この及川さんが品定めしてあげよう。」

女子の囲みをすり抜け、中へと入ってくる及川。

及「どれどれーって、君伊達工のキャプテン君じゃん。あの時はどーも。何しにうちに来たのさ。」

「はぁ。俺が用あるの、あなたじゃないんですよねー。邪魔しないでもらっても良いですかね。」

及「生意気な後輩ちゃんだね。そんな怖い顔しないでも、及川さんの方がイケメンだって確認できたし、帰るよ。」

「確かにすげーイケメンっすね。まるで、少女漫画の当て馬みたいに。」

及「ねーちょっと。誰が当て馬だって?俺幸せになれないじゃん。」

「褒めただけですよ。イケメンだって」

及「そーは見えなかったけどね。はぁ、やめよ。他校の人と言い合いなんてしたら、岩ちゃんに殴られるし。今回は見逃してあげるよ」

なんて言いながら嵐が去った。
その後、意地でも喋らない俺に痺れを切らした女子たちもどんどん引いていった。

(早く来てくれよ。待ってるこの時間が一番きついわ。)

緊張がどんどん蓄積されていく。
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