第1章 始まりの春
☆国見side
( 青城に通うことへの緊張も不安もなかった。北川第一中でバレー部に所属していたやつは大抵青城に流れるから。バレー部だった俺も例外無く、、。顔見知りの多いこの学校での生活も中学と同じように何となく過ぎていくだけのものだと思っていた。)
入学式もクラスでの自己紹介も終わり、ボーッとただ黒板を眺めていた時、隣から名前を呼ばれたのだ。
凛「くにみ あきら、、?」
顔見知りかどうか確かめるために彼女をじっと見つめると驚いた彼女と目が合う。
第一印象は気持ちが顔に出すぎじゃねとか百面相くらい表情変わるなとかそんな感じだったと思う。
凛「え、、? わ、私声に出してた、?」
(動揺して焦る姿はちょっと可愛かった笑)
自分でも無自覚のうちに頬が緩んでたらしい
「声に出てたよ、、笑 急に呼ばれたからびっくりしたじゃん。凛ってなんていうか抜けてるね」
なんて下の名前で呼ぶと今度は険しい顔になるもんだから、いきなり下の名前で呼ぶのは不味かったかと反省しながら
「ごめん、苗字分かんなかったから下の名前で呼んだ。嫌だった? 」
とか適当な事言ってみたら、嬉しいとか喜んでて詐欺に引っかかったりしないか心配になる程だ
そんなこんなで隣の席の凛との学校生活が始まった
(少し、ほんの少しだけ楽しくなりそうな学校生活に期待を込めて)