第5章 遭遇
マスコミ襲来事件から4日後。
突破された雄英バリアはセメントス先生のおかげで何事もなかったように修復され、授業も何事もなく進んでいく。
当り前だけど、覚えていくことが多すぎて元々頭の悪い私はついていくので精一杯、なんていうこともなく板書するだけで理解できないままおいていかれている。
宿題だってわけわかんなくて毎回再提出だし、先生に睨まれるし、最近は諦めたような表情されるし、なんかもういろいろ辛い。
そんな私を見かねた緑谷くんやあす……梅雨ちゃんが勉強を教えてくれるけど、理解できない私の頭を理解できないみたい。
それでもあきらめずに教えてくれる彼らに恥じないように頑張っていたりするんだけど……。
「…………わかんない」
宿題に取り掛かっている午後8時現在。
目の前のヒーロー情報学の内容が呪文に見えはじめ、このままでは一生わからないと判断した私は意を決して爆豪くんの部屋の扉をノックした。
返事はない。
寝るにはまだ早すぎる。
走り込み……も違う。
30分前にお風呂入ってた。
だとしたら簡単な話。
無視してる。