第4章 戦闘訓練
ヒーローが来た時の対処を話し合っていると、人の気配を感じた。
「どうした、廻」
「来た」
「え?」
私は武器を手にして、迎え撃つ準備をする。
近づいてきているのは、蛙吹さんかな。
いや、これはダークシャドウだ。
一気に片を付けるつもりか。
ダークシャドウと私が銃を発砲するのは同時だった。
弾丸は簡単に弾かれてしまう。
弾丸さえも弾くとか、もうチート個性じゃんか。
「うわ、まじできた!!」
「切島くん!!核兵器!!蛙吹さんが近づいてる!!」
ダークシャドウは陽動で気を反らしている間に蛙吹さんが核兵器を回収という筋書きだろう。
でも、こっちには瀬呂くんと切島くんがいる。
時間いっぱい粘らせてもらうよ。
左手を懐に入れれば、身構える常闇くんはダークシャドウと私の間合いを開けた。
それを待っていた。
左手を懐に忍ばせたのは、個性発動を見せないためだけど常闇くんはきっと"なにか仕掛けてくる"と思い込んでいるに違いない。