• テキストサイズ

【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第4章 戦闘訓練






私はもう一度時計を回した。
現れたのはロッド。
柄頭には鎖に繋がれたトゲ鉄球が付いていて、先端は大きな鉄球がついている。
今日はなかなか運がいい。
私は柄頭に付いている鎖を回して天井に向けて放つ。
小さな亀裂を走らせた天井に今度は先端に付いている鉄球をぶつければ、大きな音を立てて地面に落下する。

「退路を断ったか」

常闇くんが眉間に皺を寄せてそう言った。
もうここの通路は使えない、私がそう思っていると蛙吹さんは思っているだろうな。
確か個性は"蛙"。
蛙っぽい事は大体できるって言ってた。
となると、壁や天井に張り付くことくらいわけない。

「だよね、蛙吹さん」
「ケロ、バレていたのね」

天井を崩す前に、彼女は壁に張り付いて先回りをしていた。
私の背後を取って攻撃を仕掛けてくる蛙吹さんをギリギリのところで避ける。

「単独での行動はうかつじゃないかしら。私たちはこの確保テープを一人にでも巻きつけたら勝ちなのよ」
「2対1じゃたぶんそうだったかも。でも今は1対1だよ」
「それは、どうかしら」

瞬間、通路を塞いでいた瓦礫の山は大きな音を立てて崩れ落ちた。
その奥から見えるのは常闇くんの姿。
出会ってまだ日も浅いというのに連携バッチリなんて……。



/ 117ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp