第4章 戦闘訓練
瀬呂くんの個性は"テープ"、切島くんの個性は"硬化"。
「瀬呂くんの個性で核兵器周りをテープで囲もう。簡単には近づけないし、近づいたとしても足止めで捕縛する事ができる」
「じゃあ、俺は奇襲をかけて……」
「切島くんもここでヒーローたちを迎撃してほしい」
「なんでだよ。ヒーローを倒すなら多い方が……」
「もし、瀬呂くんのテープが破られたときの保険だよ」
「だったら廻でも……」
「私は時間稼ぎをするためにヒーローを撹乱してくる」
「1人でできんの?」
「できるよ、瀬呂くん。大丈夫」
私はそう言って、個性を発動させる。
ぐるぐると回る時計の針は"12"をさした。
出てきた武器はハルバード。
「最高の武器だ」
「すげえな、お前の個性」
「使いづらいのが難点だけどね」
ハルバードを持って私は核兵器のある部屋を後にする。
あと、2分弱でヒーローチームが建物の中に入ってくる。
どこから入ってくるか分からないけど、とりあえず階段や廊下などに、タネを仕込んでおく。
大きな仕掛けなんてできないけど、小さい仕掛けなら簡単に仕込むことはできる。
これで少しでも混乱してくれたらいいんだけど。