第2章 それは「運命」で「偶然」で「必然」の出来事。
瞬間。
ガンッ。
「~~~っ!!」
上から落ちてきた何かが私の脳天を貫いた。
あまりの痛さにその場にしゃがみこみ頭を抑え、涙目になりながら私を攻撃してきた何かを探す。
「ペットボトル……」
コロコロと地面を転がるそれは中身の入ったペットボトルは深い緑色をしていて思わず顔を顰めてしまった。
中身腐ってるならポイ捨てじゃなくてちゃんとゴミ箱に捨ててよ。
「あ、廻さんだ」
「なんでしゃがみこんでんの?具合悪いとか?」
声のした方を向くと、爆豪くんとそのお友達が私を見つめていた。
私を見下ろす彼らにびくりと肩が揺れるがそれは一瞬のこと。
「おい」
ぐいっと爆豪くんに腕を引かれ、その勢いで立ちあがる。
真っ赤な瞳がまっすぐ私を見つめている。
揺るぎない強い眼差しに、なんとか気持ちが落ち着いた。
「ありがとう」
軽く息を吐けば、私の腕を掴んでいた手はそっと離された。
「何してたの、廻さん」
「ペットボトルが頭に当たって、痛くてしゃがみ込んでた」
「ペットボトル……?」