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【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第4章 戦闘訓練







「着替えたら順次、グラウンドβに集まるんだ!!」
「はーい!!!」

元気な返事が教室中に響きわたった。
女子更衣室に移動し、私達はそれぞれのコスチュームに着替える。
その間、女子の間ではどんな個性を持っているのかと話題に上がっていて、すごく楽しそう。

人と関わるのがとても苦手な私は、彼女たちの話に耳を傾けるだけで会話の中に入っていけない。

白と黒のストライプ模様の燕尾服に、赤の蝶ネクタイを身につけ白のベスト、白のハーフグローブをする。
懐中時計のついたハットをかぶり、黒のショートパンツに黒のガーター付きニーハイ、黒のパンプスアップを履けば、それなりにヒーローっぽく見えるかな。
ハットに着いてる懐中時計はただの装飾品で、つまり私のただの趣味。
サポートアイテムは常に左腕に巻いている。

「廻さんのコスチューム、なんかかっこいいね!!」
「あ、ありがとう……」

急に話しかけられて肩がびくつく。
ニコニコと愛嬌のある笑みを浮かべているのは、麗日さんといったかな。
麗日さんのヒーロースーツは身体に沿うようなもので、目のやりどころに困る。
って思っていたけど、八百万さんのほうがもっと目のやり場に困る格好していた。

入学前に「個性届」「身体情報」を提出すると、学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれる。
「要望」を添付することで便利で最新鋭のコスチュームが手に入る。
だから、要望をちゃんと書かないと制作会社独自の判断で麗日さんのようなパツパツのスーツになってしまう。
そして私も、まるでカジノのディーラーのようなコスチュームにもなってしまう。
もう少しシンプルなものでよかったのに。
八百万さんは要望道理なのかどうかは分からないけど。

ヒーローってすごい、いろんな意味で。



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