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【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第3章 はじまりの季節







実技を終え、怪我をした受験者は看護教諭であるリカバリーガールの治癒を受け、30分ほどの休憩を挟んだのち、筆記試験と入った。
実技で力を存分に発揮できた者は自信が背中を押したのか筆記でもその勢いが止まることはなく、そうでない者もまた筆記で挽回してやると言わんばかりにペンを走らせた。

時間は集中すればするほどすぐに過ぎ去っていくものだ。
長いと思っていた試験はあっという間に終わり、それと同時に常に張っていた気が緩み、疲れが脳と精神に降り注いだ。

「終わった~」「どっちの意味でだよ」「どっちの意味でもですけど?」「受かった気がしねえや」「俺、自信あるぜ」などと受験から解放された生徒たちの声は朝よりも少しだけ元気だった。
記念受験で受けた生徒や不合格だと確信した人、どちらか分からない人は次の志望校である高校の受験に思考を切り替える。

は家に帰る道、ずっとこの後の事を考えていた。
五分五分と言った手応え。
確実に受かったと言う自信が欲しい所ではあるが、不安要素が彼女を襲う。

他の高校受ける予定なかったから、落ちたらどうしよう。

考えれば考える程、足取りは重く気分も落ちていく。
深いため息を吐いたと同時に、後ろから声を掛けられた。
振り向くと、にやりと口角を上げている爆豪の姿が。



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